2026年カーリング日本選手権女子1次リーグ最終戦。Dシートは北海道銀行が京都大学に完勝、AシートはSC軽井沢がフィロシーク青森に逆転勝ち、そしてCシートはロコソラーレが中部電力に敗れて1次リーグ敗退となりました。残るはBシートのフォルティウス対チーム御代田*1の一戦です。
フォルティウスはこの試合負けてもDSCが良いので2次予選進出が決まっていますが、御代田も勝てば2次予選進出が確定します。

ただこの日の観客の関心はもっぱら崖っぷちのロコソラーレに集中しており、この試合は殆ど注目されていませんでした。

先攻フォルティウスの吉村紗也香選手が、ラストショットでハウス外の相手の石に当てて中に入れてしまうという、痛烈なオウンゴールをしてしまいます。そしてチーム御代田のスキップ土屋海選手が最終投をハウス中央に決めて何と1エンドから御代田が3点をもぎ取ってしまいました。
しかしフォルティウスもアイスの感触を掴み始めて、2エンド目後攻で2点を取ると、3エンド目も1点スティールして3-3の同点に追いつきます。
ところが第4エンド先攻のフォルティウスがセットアップを失敗してまたもやチーム御代田に3点を献上してしまいました。続く5エンドもフォルティウスは複数得点を取ることができず、チーム御代田が6-4の2点リードで前半が終了しました。
この結果に私も含めた殆どの観客が「まさかフォルティウスも1次敗退か!」とざわめきます。DSCの結果は館内に表示され無いので、私達にはフォルティウスの2次予選進出が決定していた事が分からなかったのです。しかしチーム御代田がこの試合を勝てば2年連続2次予選進出決定であることには変わりありません。
後半6エンド、後攻の御代田は見事複数得点をあげ、8-4と4点差がつき、フォルティウスは絶対絶命のピンチに陥ります。昨日の午前の部でもオリンピック代表と世界選手権代表が雁首並べて負けていました。今日もまた同じことが起こるのか?ロコと違ってフォルティウスは崖っぷちに弱いからなあ~
7エンド後攻のフォルティウスは2点をゲットして8-6としますが、8エンドで後攻の御代田が1点取れば9-6となり、仮に9エンド相手に3点取られても10エンド後攻で1点取れば勝ちとなります。なのでこの時点で観客の誰もがフォルティウスの負けを予想していました。
フォルティウスもこのエンドで何が何でもスティールをしなければいけないことは重々承知してましたので、リードからダブルセンターガード*2を置いて攻めて来ました。その結果土屋海選手ラストショットの時点でナンバー1ストーンを相手に持たれた上に、ガードでドローのコースを全て塞がれた状態にされてしまいました。
しかしチーム御代田はこのエンド相手に1点あげてもまだ8-7の1点リードですので、9エンド1点しか取れなくても10エンド相手を1点に抑えれば勝ちですし、仮に9エンドも1点スティールされても10エンド後攻で点を取ればOKです。
土屋選手は11時方向にある自分のガードストーンに当ててハウスの中に入れるランバックショットを選択しました。

これなら仮にうまくいかなくても相手に1点スティールされるだけで済む筈です。
土屋選手の最後の一投は力が入りすぎたのか*3自分の赤ではなく、手前の黄色のガードストーンに当ててしまいました。これはやばい!黄色がハウスの真ん中に入ればフォルティウスの2点スティールだ!
ところが

何と黄色のストーンはハウス中央を通り過ぎて自分達のナンバー2ストーンに飛んで行ってしまったのです。結果フォルティウスの3点スティールとなり、逆転されてしまいました。
カーリングでは常に最悪の結果を予測して戦略を立てるのが鉄則です。ですから御代田も自分の赤にだけは飛んで行ってはダメだと言う事は認識していた筈です。ところがそこに行っては絶対にダメだと考えていればいる程そこにいってしまうのが「カーリングあるある」なのです。何故なのでしょうかね?

チーム御代田は9エンド複数得点を狙って必死に攻めますが、奈落の底から這いあがってきたフォルティウスの小野寺佳歩選手に2連続でダブルテイクを決められ1点しか取れませんでした。
そして10エンド後攻のフォルティウスが2点を取って試合終了。惜しくもチーム御代田の2年連続2次予選進出はなりませんでした。
今回初めてカーリングを生で観戦しましたが、やはりTVで観るのとは全然違いました。ただ生観戦には解説者もいないし、スローリプレイも無いので状況を把握できない場面も多々ありました。しかし生で観戦する迫力に比べれば些細な事です。解説やスロー再生は家に帰ってからじっくり見ればよいのですから。*4
それに日本選手権のチケットは1日制なので1次リーグ期間中は1日午前・午後・夜の3部、1部に付きA~Dのシートを全て使って4試合行われるので、1枚のチケットで何と12試合も見れるのです。(2次予選からは1部につき3試合に減り、土日の決勝トーナメントは午前・午後の2部制になります。)
並行で行われている4試合を同時に観戦するのは非常に大変でしたが、メインで見る試合と見なくても問題ない試合を決めておけば、各試合の流れを把握できて十分楽しめました。又各部の試合が終わってから次の部の試合が始まるまで2時間程の空きがありましたので、外出して(日本選手権は一時退出可です)ゆっくり食事をしたりコーヒーを飲んだりして過ごせたので12時間以上の観戦もそれ程苦になりませんでした。*5
特に6/10は1次予選最終日と言う事もあって選手達の気合の入り方もすごく、白熱した好勝負が多くて会場全体の盛り上がりも最高でした。特にロコソラーレが敗れて1次リーグで敗退が決まった瞬間の館内のざわめきは凄かったです。
私個人としては千秋ちゃんがプレーする姿を見れた事(なんせ試合に出るとはこれっぽちも思っていなかったものですから)。それとリアルシムソンズの船山弓枝コーチ(小笠原歩さんも見たかったなあ~会場のどこかにはいたんだろうなあ)と本橋マリリン麻里さんを生で見れたことで大感激でした。来年も絶対に見るぞ~
そうだみなさん
カーリング日本選手権を見るなら1次予選最終日が一番ですよ!
*1:チーム御代田は2024年秋に土屋海選手を中心として結成され、翌年2025年の日本選手権で早速4位入賞を果たしています。なおスキップの土屋海選手は吉村紗也香選手や藤澤五月選手達と同じ黄金の1991年世代です。
*2:リードが2投ともセンターガードを置くこと。カーリングでは先攻はセンターに石を置いて後攻が最後に投げるコースを塞ぐ作戦を取るのが鉄則です。ですので攻めの姿勢を見せる時は必ずセンターガードを置いて来るのですが、絶対に相手に点をやれない時はセンターガードを縦に2個並べます。
*3:土屋海選手は「元高校球児」と呼ばれています。いえ高校時代に野球をやっていたのではなく、高校球児のように熱くてパワフルなショットを投げると言う意味だそうです。
*4:日本カーリング選手権でNHKBSで放映されなかった試合の多くはJCAの公式YOUTUBEサイトで観れます(現在でも閲覧可能です)。2026日本カーリング選手権特設サイト内試合スケジュールのページからクリックで飛ぶのが最も見やすいと思いますのでリンクを貼っておきます。スケジュール | 【公式】日本カーリング選手権大会 横浜2026
*5:但し試合開始30分前になると出場選手達が練習を始めたり、LSDがあったりするので(LSDは初めて見て感動しました。TVでは絶対に映さないですからね)私は早めに席に戻って写真や動画を撮っていました。ちなみに試合中は動画撮影とフラッシュ撮影は禁止となっています。